手紡ぎ

猫毛や犬毛 ペットの毛で糸を紡ぐ方法

自宅で飼っている猫や犬の毛をブラッシングした時
編み物好き・原毛好きな人なら必ず一度くらい
「もったいないな、使えないかな?」と思った事があるのではないでしょうか?

実は、猫の毛や犬の毛など、ペットの抜け毛を糸に紡いで作品を作る事ができるんです!

可愛い「うちの子」の毛で素敵な作品を作ってみましょう!

ペットの毛を集めよう

羊の毛に比べて一度で丸刈りにして毛を取るわけにはいかないので
毛の取れる量が少ないので、「なにかに使えないかな」と思いつつ捨ててしまいがちです。
ジップロック等に入れてある程度の量が集まるまで保管したり、
羊毛とミックスして使う事もできますよ!

毛の集め方アイデア

  1. 時間をかけてチャック袋などに集めていく
  2. 他の家のペットの毛と混ぜて使う
  3. 羊毛などと混ぜて使う

 

うちの子100%原毛で作品が作れたら素敵です。
ある大型犬多頭飼いの家では愛犬の毛で編んだセーターを着ていました。
ワンちゃんの白い色と、セーターの色が同じだったので
「もしかしたら」と思ったら、やっぱりそうでした。
トリミングの際にせっせと毛を集めたそうです。

愛猫、愛犬の毛で編んだセーターを着るなんて憧れますよね。

簡単に作るなら羊毛フェルトのように丸めたり針でチクチク刺してフェルト化するといいですが、編み物好きな人なら絶対に紡いでみたい、編んでみたいと思うはず!
ペットの抜け毛を思い出の品に変身させてしまいましょう!

毛足の短いペットでは純度100%の原毛を紡ぐのは厳しい可能性が高いです。羊毛や、長い毛の種類と混ぜて使う事も検討しましょう

 

アンダーコートリムーバーで毛を集める

特に換毛期にはペットの抜け毛が多くなるのでブラッシングをする事が多くなると思います。
この時、ブラシをアンダーコートリムーバーに持ち替えると、驚くほどに不要な毛が取れます。ペットも毛づくろいで自分の毛を飲みこんでしまうことがなくなりますし、我々は毛を大量に手に入れることができるので両得です。

アンダーコートリムーバーを実際に購入するまで、この刃の部分を見て刃物だと思って毛が切れるのかと思っていたのですが、これは刃物ではありません。とても目の細かい金属のクシです。そのため、全ての毛が抜けるのではなく、既に抜けているアンダーコートだけが効率よく取れます。

形状から、「目の細かいノミとり用のクシでもいいのではないか?」と思っていたのですが
実際に使ってみて、その考え方は間違っていた事に気づきました。

ペットの毛が驚くほどごっそり取れます!

アンダーコートリムーバーを使っていない家のペットに使わせてもらえば
一度でかなりの毛が取れるはずです。よその家に「ペットの毛を集めておいてくれない?」と声をかけるより、アンダーコートリムーバーを持参して「これでブラシをかけてみて」とお願いするほうがすぐに毛が集まるはずです。

ポイント

ペットをお風呂に入れてから毛を集めるとキレイな毛を集めやすいです。
なるべく沢山の毛を集めたほうが大きな作品が作れます。
抜け毛の時期が特におすすめ!ペットを飼っている家にも声をかけてみましょう
毎日のトリミングで集める他、アンダーコートリムーバーの利用も便利です。

 

ペットの毛をカードにかける

 

ペットの毛は、紡ぐ前にカードにかけます。
カードにしないで紡ぐと味が出るという人もいますが、
毛玉になっている部分もあるので初心者には難しいです。

 

カードとは、ペットの用の金属ブラシに似ているので
こちらの写真の100均のブラシ2本でもいいかと思いましたが・・・

ペットブラシとカーダーは、大人と赤ちゃんくらい、明らかに大きさが違います。

遠近法で小さく見えるわけではありません。

 

大きなカードを2個使って毛を整えていきます。

ただふわふわに乗せただけの毛が、カードでブラッシングすることにより
毛の方向が一方向になります。

毛がかなり舞い上がります!掃除がしやすいようにフローリングの上で作業しましょう!必要に応じてマスクを使って下さい。近くに飲みかけのお茶を置いておくと毛が中に入って飲めなくなります。赤ちゃんやお子さんが近くにいる場合は毛を吸い込まないように気を付けましょう!

 

スピンドルでペットの毛を紡ぐ

 

スピンドルを使い毛を糸にしていきます。

 

糸の最初の部分は指で繰って糸状にします。
スピンドルのコマの下の部分に巻き付けてとれないように縛ります。
回転させながら少しずつ糸を出していきます。

スピンドルは回転させながら重みを使って糸を巻いていくので
立って使うほうが座って使うより効率が良いです。

初心者のうちは、糸の太さが安定しません。
それを味とした毛糸もありますし、私も大好きですが、
安定した太さの糸を繰れるのにわざとそういうムラのある糸を作るか、
ムラのある糸しか作れないのかは大きな違いです。

安定した太さの糸のほうが切れにくいですし
作品を作る時にも作りやすいので
一度に同じ強さでなるべく長く糸を撚(よ)れるように
立って作業するといいですよ。

ちなみに、
「なるべく長く糸を紡げるように、椅子の上に立って作業するのはどうでしょう?」
とご質問頂きましたが、スピンドルを回転させなければいけないので
糸を長く出せればいいという事ではないんですね。

「では、二人がかりで、立って作業する人と下でスピンドルを回転させる人がいたら
もっと良い糸が紡げるのではないでしょうか?」とご提案頂きましたが・・・

紡ぐことそのものを、手仕事として楽しみたいので
自分の「等身大」の仕事が出来ればそれでいいかなと思います。

この記事の中で作った糸は1本ですが、
2本をもう一度より合わせて双糸とします。